Fly.io: クラウド革命連合を率いるリーダー
Fly.ioのKurt Mackey氏と彼のチームとは何年も前に知り合い、彼らが主要なクラウド・プロバイダーやコンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN)に対抗する強力な競争相手としての地位を築き上げてきたのを目の当たりにしてきました。これらの既存企業に対抗するのは野心的な仕事ですが、開発者の熱意とユーザーの急激な増加は、市場においてFlyが満たす大規模なニーズがあることを物語っています。そのため、我々Geodesic CapitalがシリーズCに投資する機会を得た時、私たちはぜひ参加したいと思いました。
この10年間、ウェブアプリケーション開発における最大の変化は、フロントエンドの開発者が、どのようにデータにアクセスすべきかを考えることにあったと言えます。分散システムはウェブ開発を遅くします。つまり、CDNは静的なコンテンツへのアクセスをほぼ解決してくれるが、昨今の読み書き操作を伴う最新のクラウド・ネイティブ・アプリケーションには、使用量に応じてスケールを計算する動的なプロセスを処理できるバックエンド・インフラが必要となります。主要なクラウド・プロバイダーは地域制限がされており、複数の地域で同時にアプリケーションを実行するユーザーはごく一部に限られています。AWS、Azure、GCPのような大手クラウドプロバイダーは、歴史的に独自のデータセンターを運営してきた伝統的な企業をターゲットにしており、そのサービスはユーザーが単一のデータセンターにデプロイするものに最適化されています。
Flyへの投資は、つまるところクラウドコンピューティングの未来に対する大きな賭けであり、オンプレミスからクラウドへのワークロードの移行というスーパーサイクルの継続を意味するものでした。ワークロードをローカル性の高いクラウドインフラストラクチャに移行することは、遅延度が低く、拡張性は高く、そして一貫した信頼性を備えたアプリケーションを通じて、複数のステークホルダーにメリットをもたらします。クラウドサービスプロバイダー(CSP)、CDN、アプリケーションプラットフォームにはそれぞれ、開発者がマルチリージョン機能をデフォルトで使用することを妨げるという重大な欠点がありますが、Flyはこのどれも解決するために最適化されています。CSPは主に、ソフトウェアやハードウェアが故障した場合の代替手段としてマルチリージョンの導入に頼るところがあり、CDNはウェブコンテンツを迅速に配信するために、短時間で動作するJavascriptベースのアプリケーションに限られています。
Flyが構築しているものは、テクノロジー基盤となりつつあります。開発者は、エンドユーザーに最も近いアプリケーションを、世界中の複数の地域に同時に展開する能力を求めています。Flyは、このニーズに魅力的なコストで応えるためには、サーバーインフラを所有する必要があるという賭けに出ました。今その賭けは報われ、利益を生み出しています。Fly社は現在33の地域でサービスを提供しており、今後も急ピッチでサービスを拡大する予定です。また、生成AIアプリケーションの台頭により、エンドユーザーの近くでマシンモデルを稼働させたいという需要が高まっています。Flyのチームは、このニーズに応えるためにGPUの提供を開始しました。これは、開発者に愛される究極のクラウド製品を構築するため、常に製品の進化に力を入れているチームが持つひとつの例に過ぎません。GeodesicではFlyの未来は明るいと考えています。